はじめに
この記事では大阪大学に現役で合格した筆者が阪大理系数学の参考書ルートを紹介します。
今年教え子は大阪大学の基礎工学部情報科学科に現役合格しています。
阪大理系の入試において,数学は一番の鍵になると言っても過言ではないです。
具体的には工学部・基礎工学部では
2次試験700点満点のうち250点を数学が占めています.また,阪大入試において英語や理科では受験生間でそこまで大きな差が生まれにくいことからも,数学を得点源にできるとかなり戦いやすくなります。
実際,合格した受験生に得点開示を聞いている中でも圧倒的に数学で差がついているのが事実です。
数学が250点満点中60点ほどで合格している人もいれば,180点以上の点数を取っている人もいました。
このことからも数学で差がつきやすいことがわかります。
この記事を最後まで読んでもらえたら,
- 阪大理系数学で得点を取れるようにするためにはどのように勉強していけばいいのか
- 参考書の選び方
- 過去問の使い方
がわかるようになります.
前提条件
中学レベルの英語数学はある程度理解している(高校偏差値60以上)
勉強時間は平日最低3時間,休日最低5時間は確保できる.
部活をやっている人はこんなに勉強時間は取れないと思います.その場合は、これからお話しする内容を参考にしながら自分なりにルートを組み直してみてください。LINEで個別の相談も受け付けてます。
最終的な目標は大阪大学理系の二次試験で安定して6〜6.5割程度を取れるようにすることです。
このくらいの点数が取ることができれば共通テストでどれだけ国語や英語ができなくても普通の学部(医学部以外)ならば合格することができます。
※大阪大学に余裕を持って合格することを前提として考えているため、このペースに間に合わなくても受かるということはあり得ると思います。
はじめに
はじめに英数の基礎を固める。これを徹底しましょう。
物理化学は焦って始めなくて良いです.高校三年生から始めても間に合います。
(ただし学校の定期テスト前に軽く見ておくのは後々役立つかもしれません。初めのうちはそれくらいの勉強に留めておきましょう。)
僕の話をすると,高2の共通テスト同日受験で物理化学はどちらも3割しか取れませんでした。しかし1年間勉強して共通テストでは8割以上,阪大の2次試験では6割以上取ることができました。
全体の流れ
全体の流れとしては
網羅系参考書
→応用問題集
→過去問
具体的にいうと
高校2年4月〜10月 IAIIBC網羅系参考書
高校2年10月〜1月 III網羅系参考書&IAIIBC応用問題集
高校2年2月〜高校3年7月 III応用問題集
高校3年8月〜入試まで 阪大理系数学20ヵ年
という流れになります。
高校2年4月〜10月
ある程度数学に自信がある人は,学校で配られている網羅系参考書をベースに先取りしていき,わからないことが出てきたらその都度質問したり,自分で調べたりして解決していくようにしましょう。
数学に特段得意意識のないほとんどの人は映像授業を取りながら網羅系参考書を進める,もしくは*初めから始める数学シリーズ(マセマ)*などの講義系参考書で理解しながら,網羅系参考書でアウトプットするという流れで勉強していきましょう。
一言に網羅系参考書といっても,青チャートやFocusGoldなどの少し難易度の高いものや,基礎問題精講のような比較的優しめのものもあります。最終的には青チャートやFocusGoldのような問題集もできるようになる必要がありますが,最初のうちは自分の合う方を進んで勉強を進めてください。
参考書の選び方
数学以外にも通ずる参考書の選び方として,「みんなが使っているから使ってみる。あの先生がいいって言ってたから使ってみる」というのも悪くありませんが,個人的には自分の足で本屋に行って,「僕はこれを使って勉強するんだ!」と思えるようなものを選ぶのが一番だと思います。結局何をやるにも続かなければ意味がないので「これをやりたい!」という自分の感情を大事にしてください。
安心してください,本屋に置いてある参考書はどれもさほど大差はありません。どれが正解とかどれが外れとかあまりありません。自分が好きなものを選んでください。
話を戻します。
網羅系参考書(青チャート,FocusGoldレベルまで)のIAIIBCまでを勉強始めてから半年くらいで一通りマスターできるようになるのが理想です。具体的に言うと,高校2年の4月から遅くとも10月にはIAIIBCはマスターしておきたいです。


高校2年10月〜1月
網羅系参考書でIAIIBCの学習が終われば,次はIIIの学習を始めることになります。これもIAIIBCと同様に進めてもらえればOKです。
これと同時にIAIIBCの応用問題集も少しずつ進めていきたいです。ただし,数学IIIの学習を優先しながら隙間時間にIAIIBCの学習をするようにしてください.III:IAIIBC=8:2くらいがいいと思います。
この時に使う応用問題集ですが,なんでもいいです.参考程度に僕が個人的に気に入って使っていたものを挙げると
- 最高の演習(東進)
- 新数学スタンダード演習(大学への数学)
- 一対一対応の演習(大学への数学)
- 神戸大学の過去問,整数問題,確率(旧帝大過去問)




になります。一対一対応の演習は網羅系参考書という括りになることが多いですが,割と骨のある問題が多いかつ出典が難関大学(旧帝大)からのものが多いので,応用問題集としても使用できます。
各参考書の良かった点などは次回以降に説明します。
数学IIIの網羅系参考書を高校2年の10月から1月までには終わらせるのが理想です.IAIIBと同様に進めていってください。
(もしもう少し時間がかかってしまっても、最終的に夏の段階で過去問を着手できるようになればokです。)
高校2年2月〜高校3年7月
これが終わったタイミングで数学IIIの応用問題集に入って行くことになります。おすすめの参考書は先ほどIAIIBCで挙げた参考書になります。
数学IIIは正直やることが多いです。IAIIBCよりも経験がものをいう分野になります。逆にいうと経験を積めばある程度解けるようになるということです。だからこそたくさん演習していろんな考え方を学ぶことがより大事になります。
数学IIIの応用問題集は5月遅くとも7月までには終わらせてください。
高校3年8月〜入試まで
ここからは本格的に過去問演習をして行くことになります。遅くとも8月くらいから本格的な過去問演習をしないと志望校対策が間に合わなくなってきてしまいます。

ここで「自分はまだ過去問を解く段階ではない」といって過去問対策から目を背けないようにしましょう。別に過去問を始めてすぐの段階で解ける必要はないのです。
過去問を解く目的は,志望校の傾向を知ること.自分の苦手分野を見つけることにもあります。もし初めからできていたらそもそも過去問演習をする必要なんかないわけで,できなくて当然です。
ただやりっぱなしにならないようにしましょう.「なぜこの問題が解けなかったのか,何を理解していればこの問題が解けたのか」ということを徹底的に分析しましょう.
過去問をする目的
過去問を演習する上で一番大事なことは,本番を意識するということです。入試数学では試験時間内に全ての問題が解ける必要はありません。だから試験中に,「この問題は解けるな,この問題は解かなくてもいいな」というのを冷静に分析する必要があります。それを意識しながら過去問演習をして行くようにしましょう。
これで数学のルートは終了です.過去問も20年くらいやり尽くしてもしやることがなくなったら,*新数学演習(大学への数学)*をやって暇つぶしでもしておいてください。
さいごに
最後まで読んでいただいてありがとうございました。他にも阪大受験に関する記事を書いているのでチェックしてみてください。
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